東日本大震災が起きてから、日本の住宅は、
強度や耐震性に、より一層の注目が集まりました。
従来、建築コストと住み心地といった点から
木造が主流派となっていましたが、
安全性・防災面から、徐々にほかの構造にも目を向けられています。
なかでも、コストパフォーマンスもよく
木造よりも耐震性にすぐれた軽量鉄骨造り(S造り)が見直され
戸建て住宅や、2階建て住宅に多く用いられるようになりました。
今回は、そんな軽量鉄骨造り(S造り)の特徴(耐震性・耐火性)についてみていきます。
① 耐震性
軽量鉄骨造りは、木造よりも耐震性に優れています。
地震で揺れたときに折れにくいのが鉄骨だからです。
折れにくい構造だからこそ、強い地震にも耐えることができ、
倒壊する危険性も木造より低いということがいえます。
ただし、重量鉄骨造りや、鉄筋コンクリート造り(RC造り)と比べたとき
耐震性が劣るのは否めません。
② 耐火性
鉄材は、高熱になるとやわらかくなる性質をもっています。
よって540℃程度の高熱になると、突如として構造が強度をなくし、
曲がって崩れる危険性があるといわれてきました。
しかし、近年は、そういった重要な課題に改良がされはじめ、
軽量鉄骨に水酸化カルシウムや炭酸カルシウム・セメントを主な成分とした
耐火被覆材が施されるようになりました。
それによって熱が吸収され、木造よりも優れた耐火性構造物として
効果を発揮しています。
引き続き、軽量鉄骨の特徴についてみてゆきます。
次回は、耐用年数について考えます。